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東京都大田区

池上本門寺 松濤園 一般開放

大田区の名所、池上本門寺内の庭園、松濤園が

5日から11日まで一般公開されています。

行ってみました。

朗峰会館という建物の向こうに

こんな庭園が隠されていたなんて!

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そして、

平成二年に移築されたという2つの茶室も、

雰囲気があります。

かたほうのものは2部屋あり、

私が去年まで住んでいた

東京・多摩地域の貸家と広さがあまり違わない感じです。

住みたい〜なんて思っちゃいました。

住んじゃったらあの美しい床の間の横に

本なんか積み上がっちゃったり、

プラスチックケースが置かれちゃったりして

台無しになっちゃうんだな。

持ち物を少なく・・と思っても

生活するにはやっぱりなにかと要るしね。

しばし、蝉の声と緑の間で気分が変わりました。

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行って説明板を見て知ったことには、

この地がかの有名な

幕末の江戸城無血開城の会見の場だったということです。

江戸総攻撃をすれば

「この」江戸の街が灰燼に帰するんだと、

眼下に街を見つつ会見したという場面を読んだのは、

司馬遼太郎の小説だった、

という人も多いのではないでしょうか。

絵にもなっている(誰の筆だったか??)

羽織袴姿の勝海舟と洋服姿の西郷隆盛、

歴史の一大事件の舞台がここだったのか、

と思うと

この蝉時雨が特別なものに思えてきます。

そのときの四阿はさすがにもうないということですが、

この踏み石はもしかすると

そのとき二人が踏んだものか・・なんて想像するのは楽しいです。

けれども、

御一新はすでに歴史の彼方の出来事となっていて、

無血開城の談判の場所にも諸説があるらしい。

『氷川清話』

は勝海舟の話を吉本襄が聞き取ってまとめたものですが、

それによると、

場所は田町の薩摩屋敷だったとある。

海舟の話は、全体に痛快でおもしろくて

感心することの連続だが、大風呂敷もあって

細かいところにはまちがいや記憶違いも多いらしい。

文庫版の注記には、

談判の場所がどこだったかは論の別れるところだ

と書かれている。

それはそれ、この場合は横へおいといて、

白い木槿の花や緑陰に

往事を偲ぶ感慨をいただくことができるのが大切です。

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『氷川清話』は私がいま関心を持っている

「聞き書き」という活動においても

大きな事跡となっていまして読み応えがあります。

歴史では当事者が語ることが必ずしも真実とは言えませんが、

勝海舟の場合は、やったことがあまりにも大きくて

その後の歴史に与えた影響も巨大であるだけに

多少の誇張は許せてしまうのが実際でしょう。

業績の内容のほかに、

その肝の大きさとか生き方、考え方、人の見方など、

「大きい」人はこんなかな、と

心の面で感じ入ることだらけな本です。

そして江戸口調がさっぱりしていて気持ちいい。

庭園開放に合わせて

宝物館である霊宝殿もこちらは有料ですが

普段は日曜のみ開館のところ毎日開いているそうです。

私は知らずに閉館ぎりぎりに行ってしまったので

日を改めて見たいと思っています。

無血開城関係の手紙も出ているそうです。

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