久保田万太郎を好きな人って、
今どきそんなに多くないよね~
と、思っていました。
久保田万太郎と言っても、
小説、戯曲、随筆、俳句で
それぞれ好き嫌いが分かれるとは思いますが。
ある日ツイッター上で「久保田万太郎」で検索したら
人形町のギャラリーで開かれている
大高郁子さんの個展を知り
出かけることができました。
『久保田万太郎の履歴書』の出版記念展
まさか今ごろ久保田万太郎がこんなにとり上げられているとは
知らなかったので、個人的には驚きました。
もっと前に大高さんのことを知っていれば
驚かなかったのに、すみません・・・。
でも、このたび知ることができて、
ほんとに良かったです。
溝印刷の横溝さん(知り合いではないのに親しげ?)が
以前から万太郎俳句に惹かれて
好きな句で栞を刷ったりしていらっしゃったということも知り、
そういう人がいたんだな~
なんて素朴な感動を覚えたりも。
同好の人を見出した喜びというか。
で、久保田万太郎愛読者としては
大高さんの作品全部をじっっっっっっくり時間をかけて
見てきました。
どれもどれも、とっても味わい深いものなので。
そうしていよいよ最後にご著書を購入して行こうと
「すみませ~ん」
と奥へ声をかけると、
あんまりよく見ているので関係者の方かと思いました、
と言われてしまいました。
たんなる愛好者なのに、
しつこく見すぎて恥ずかしい・・・
で、折しもその日は雨ふりで、ギャラリー内がすいていたので
大高さんとお話させてもらってきました。
久保田万太郎を知って好きになったんですね、と言ったら、
今もすきじゃない!
っておっしゃったので、
「え~~?!」
なんて、笑っちゃいました。
誤解のないように付け加えると、「小説は」
好きじゃない、ってことで。
それはわかります。
わたしは小説ももちろん好きですが
「これは嫌いな人も多いだろうなーー」
と冷静に認めてます。
大高さんのご著書と名刺版久保田万太郎句抄、買わせていただきました。
で、久保田万太郎作品のお芝居上演がもうすぐ。
みつわ会さんの公演、毎回楽しみにしている一人です。
みつわ会公演公式ブログ
それでさらに、
うれしくなって、ずっと前に古書展で買った、
「ボロボロだけど胡蝶本」(笑)の
久保田万太郎『浅草』を出してきて
味わったりしております次第で・・・
永井荷風の「小説『浅草』の跋」なんかも、
時代を映して感慨深いです。
良き出会いをありがとうございます。