梅雨こそ我が日本らしい季節

梅雨どきはいちばん日本の気候が日本らしいときだと、秋草さんは思っています。
古いだれか・・金子光晴? の文章で外国へ行ったとき日本を恋しくおもい、思い浮かべたのが梅雨どきの座敷の様子だったとあったのを思い出します。
それをメモした紙が見つかりませんが、たしか、乱れ箱にはいった紐類や女の櫛や簪や蒔絵の箱が座敷に置かれてある光景が描かれていました。日本間のほの暗い明かりの中にあるそれらの品物が、外の雨で湿り気をおびた畳の上に繰り広げられている。

香の匂いも湿った空気のときは広がりやすく残りやすいように思われます。
乱れ箱の中の紐類とはちょっと違うけど、シラタマちゃんもひもにじゃれついて梅雨どきを楽しんでいます。パラリちゃんは隠れないで箱の外に出ているから上出来。110615_1743012

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下駄箱の上の絵を取り替える

昨日の朝うるさかったシラタマちゃん(きのうは怒っていて「ちゃん」をつける気がしなかったがきょうはついている)は、怒られたのとは全く関係ないと思うけど今朝はおとなしくしていた。

現在シラタマちゃんはふとんの上で手足をながながと伸ばして寝ていて、パラリちゃんはプラスチックケースの後ろにひそんでくつろいでいます。

大森は今朝は梅雨らしい曇り空。

秋草さんの家の玄関先のギボウシたちの緑が美しゅうございます。ギボウシはだいじょぶだけど、他のものに虫がつかないように気をつけなければならない季節。マラソンのうすめ液を用意しています。下駄箱上の飾りを雨の季節らしくしました。小村雪岱の挿絵。

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後ろの合板の表面がはがれてるのが恥ずかしいけど。

秋草さんはこれまで、掃除や片づけやこういう絵を取り替えたりすることは、生活の中で傍流のことだと思ってきました。そういうことを速く片づけてさっさと仕事にはいらないといけない、と、しきりに自分を追い立てて来たような気がしています。

けれども、生活していく中で、そういう部分そのものを楽しく考えをこらしながらするのは決してむだなことではないと、このごろやっと気づいてきたようです。

なんだったんだろう。なにをあせってきたんだろう。いつか来る漠然とした完璧な幸せのために今を殺してせかせかと過ごすのは、おかしいような気がしてきました。人生が後半になった証し?

よきものを身近に置いたり使ったりいたしましょう。これは、それを実行している数少ない例で、20年くらい前に買った漆の汁椀です。

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新しいときとどう変わったのかはさだかではないですが、味噌汁を初め、汁物を食べるときには必ず食卓にのぼってきたもの。たしか自由が丘にあったギャラリー風の焼き物屋さんで手に入れました。

その当時は秋草さんも若く、今より物を買うのに気が大きかったのでしょう。

本があれば幸せ

今朝5時ごろから、シラタマが鳴いて鳴いてうるさくてたまりませんでした。もう捨てたくなりました。なんなんでしょうかね、あの鳴くのがとまらないのは。睡眠を妨げられるのはかなり応え、秋草さんは起きてからシラタマちゃんに冷たい目を注がずにいられませんでした。

うっぷん晴らしに図書館へ出かけ、骨董の写真が載っている本などをつくづくと眺めたり、今出ている文藝春秋をめくったり、古本周辺について書かれた本の書棚の前で何冊か手にとって拾い読みしたり。

出久根達郎氏の新しい本がはいっていました。『古本屋歳時記』。集団就職した当時の職安の人が優しかった話、泣けました。心のこもった仕事が認められる世の中っていいな、と思います。

きのう、秋草さんは余った時間に骨董屋さんに寄りこみご主人と話しこみました。いつかは自分がすきだと思う物の傍で、好きな本を読みながら日々を過ごせる生活がしたいね、という希望をご主人ももっていることがわかり、おおいに共感しました。

秋草さんは、好きな椅子はすでに持っています。そこで、手元を照らす灯りを、なにか骨董で探したいと思っています。柄杓をリメイクしたのかと思いこんでいたアルミのような素材の笠がついた卓上灯なんか、ちょっと気になっています。

大森界隈には骨董屋さんが見あたりません。どこかあるとうれしいんだけど。きのう寄ったのは雪が谷大塚にあるお店です。

複雑じゃない生活

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大森駅からそう遠くない区域にある、とある家。
こんな家になぜか秋草さんは惹かれます。なぜなんでしょうか。
そして現実の秋草さんの家は、こんなに風情はないんだけど、かなり古いことは確かです。

二匹はおもにその家の二階で毎日を過ごしています。
秋草さんは40歳をだいぶ過ぎて、人が生きるのに複雑で難しいことを口に出したり書いたりしなくてはならないような流れに疲れています。もうこれからは少し力を抜いて生きたいと願っています。

大森転入

大森に転入してきたのは去年の晩秋。

そして、姉妹の猫が転入してきたのが今年の晩春。

シラタマちゃんと名付けた白猫はいたって人好き。

いっぽう、パラリちゃんと名付けたクロシロブチ猫は、極端に人を怖がる猫。人が部屋にいる間はぜーーったい本棚や机の後ろに隠れて姿を見せない。このごろやっとかたっぽの目だけを出すようになってきたところ。だから、写真もない。
大森の片隅のちっちゃな二階家での姉妹猫との生活。
古い道具好きな飼い主の、木の肌合いの物を
猫にも愛してほしいけど、
どうかな〜。