きょうが、今秋初めてホトトギスの花が咲いた日になりました。
台風が過ぎて行って、
目にはさやかに見えねども、というふうに
うちのちっちゃ〜い玄関前の植物スペースにも
忘れられることなく、秋がやってきました。
数日前にかけた明珍火箸の風鈴の音が、
秋の到来を告げる音に聞こえてくるから不思議です。
あの焼かれるような猛暑がもう来ないことを願いたいものです。
ホトトギスほかには、
水引き、あかのまんま、なんかが赤い色を添えています。
引っ越し前、築60年の家に住んでいたころの秋の写真ではこんなのがあったのを思い出しました。フジバカマ。背景の障子と合うと思います。また、サッシでないガラス戸があって、これもまた秋の七草を引き立ててくれる道具立てでした。
この電気の笠は竹に雀の模様が透かしではいっているお気に入りで、今もいつもいる部屋に掛かっています。
秋といえば、
前に書いたことのあるおじいさんは、
ちんどん屋をやってたことがあるそうで。
ある秋、なんとはるばる鹿児島の地まで
ちんどん屋をやりに行ったことがあったなんて
話をしていました。
むこうの空港(!)に着くと
迎えの(外国)車が待っていて現地まで連れて行ってくれたんだって。
それってちょっと危険な空気の漂う商売のような気もするけど。
遠い昔の話だし、ま、いっか。
おじいさんは、
近くのアパートに住んでいた
ちんどん屋の親方に誘われてあちこちへ稼ぎに行ってたようです。
その親方も、おれと同じ歳ぐらいだったから、
もう生きちゃいまい・・なんて言ってた。
アパートが取り壊されることになって
親方はどっかへ行っちゃったんだって。
行き先は、
「さーね」
お互いその後、音信するような気もなく、
別れたきりだ。
「思い出すと・・楽しかったよー」
と言う顔が
何十年も昔を思い起こして和んでいました。