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文化・芸術

久保田万太郎の季節

冬籠もりの季節がすなわち、
わたしにとって久保田万太郎の季節だ。

作品の持つ空気というのか雰囲気というのか、
それが、冬籠もりにぴったりなのだ。

冬は日が短かい。
午後うかうかしていると、
もう薄闇がせまってきて、灯りをつける時間になる。
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長い夜に小さな灯りのもとで読むと
久保田万太郎の描く世界が真実味を持ってくる。
浅草あたりの、
裸電球に照らされた座敷にいる寒々しい格好をした人々とか、
物売りの声やどぶ板を踏む音が聞こえる街角とか、
そういう光景を思い浮かべるのに、
冬の夜がぴったりなのだ。
早くに家に帰り、侘びしい光の下で読むのにぴったりなのだ。


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